十得鍋 byMIYACO

詳しくはHP ( http://www.miyazaki-ss.co.jp/jtop.html ) に譲るとするが、スペックと機能と値段を考えると、外国製の多層鍋よりも断然お買い得ということになる。
ステンレスは外国製によくある18-10ではなく18-8だが、きれいに鏡面仕上げされており、全く問題ない。金属臭など無論しない。まあ、ルクルーゼなどのホーローものしか使ったことがない人が、これを使ってどう感じるかは分からないが。


ちなみにルクルーゼという鍋は、高くてデザインがいいという事が、使用者の美味しいという実感に作用している面が大きそうなのと、重たいし手荒く出来ないのが不便そうで食指が動かない(けっして金がないわけじゃない)。持ち上げるとき両手が塞がるし、それどころか更にミトンが必要だし(うわメンドクセ〜)、空焚きも急冷もだめで、焦げ付いてもパパっとクレンズできない・・・なんと使いにくいとしか言いようがない。
ただ、保温性も高く、水分も逃げ難いので塩加減も決めやすい事から考えると、煮込み鍋としてはルクルーゼは最強かもしれない。結局この十得鍋とはカテゴリが違うという事で、比べる意味はないのかもしれない。
(でもルクルーゼみたいな保温鍋的使い方するんなら、安い土鍋でいいんじゃないかなどとやっぱ余計な事を思ってしまうんだけど)


十得鍋に話を戻さねばならない。

はっきり言って便利である。沸騰も早い。
内面まで強力なミラー仕上げで汚れが落ちやすく、しかも軽いので使いまわしがすぐにできる。洗い終わったら片手で持ち上げ底まで布巾で水分を取って、ボウルと重ねて乱雑に仕舞っとけばいい。楽だ。


不満な点はひとつだけ。
一つだけだけれど、そんなに小さな事でもない。それは吹き零れが汚くなるということだ。鍋の縁が平に出来ているため、強火のままにしてしまいウォーターシールが効かなかったときなど、取っ手がけっこう汚くなってしまう。
他の無水鍋というのはたいてい縁がくびれていてそういう吹き零れが起きにくくなっているし、肝心な事をいえば他社の無水鍋のほうがもっとウォーターシールが強いんじゃないか、と感じる
中火とかでもけっこうすぐに湯気がいい勢いで飛び出てくるのね十得鍋君は。その辺がビタクラフトなんかとまるっきり違うな、と感じるのだけれど、これはたんにそう感じるだけなのかどうか・・・。☆☆☆☆


※5/25追記
外国製の多層鍋に比べて断然お得と書いたが、じつは、十得鍋は蓋と取っ手が別売りのため、初めて買う場合は少し割高に感じるかもしれない。取っ手に関しては一本あれば十分なので、2回目以降違うサイズを買う場合には、安売り店を探せば、蓋とあわせても1万超えることはないのではないか。