『スープのカンタン教科書』東條真千子

料理本あれこれ、とか題名をあげていながら、持っている料理本は少ない。


少ないうちの一冊がこれ。

スープのカンタン教科書

スープのカンタン教科書

アマゾンで"スープ"とだけいれて検索すると、他の東條さんの本が先に出てくるのだが、その名前のところをクリックして、同じ著者ということでこの『スープのカンタン教科書』を出そうとすると出てこない。
東條さんの著作はアマゾンでは一見、3作しかない。(ビーケーワンでは4作)
どうしたんだろうと、"スープ 教科書"と入れて検索してみると、今度は出てくる。
どうも著者名が他の3作は「東条」でこの本だけが「東條」となっているようなのだ。どういうワケでこんな事になっているのか、東條さんはアマゾンに言って直してもらえばいいのに、と思う。


なぜに料理本が少ないかというと、あまりレシピどおり作る気がないから。
だから計量カップはいつも米の計量で使うけれど、キッチンスケールなんかも滅多に使わない所にあったりする。
そもそもレシピどおり作ろうというのは、私にとってはあまり合理的な事ではないのだ。
たとえば、ほうれんそうとベーコンのスパゲッティを本を見ていいな、と思ってスーパーに行ったとする。そして、ほうれん草が200円で売っていた。
でも、その隣に小松菜が150円で売っていたらどうするって、迷わず小松菜買うって。
あさりとシメジのスパゲッティを念頭にスーパーに行っても、干からびたようなアサリしかなくてカキが大安売りしていたら、カキとしいたけのスパゲッティになるでしょう、それは。
多少味が変わるのもなんのその。
こんなんだから、いつまでも料理が上達しないのだが、この方法変える気はしなくて、料理の基本はそのとき一番新鮮かつ安くてお買い得に思えた材料を買ってきて後からそれにあったメニューを考えるというものだ、と考えている。


そんな私にはこの『スープのカンタン教科書』は、細かいレシピはさておき基本のスープの簡単な作り方から入っているから役に立つ事もしばしばだが、トムヤンクンの作り方はあっけない程簡単だった。
やれレモングラスがどうのとか地元のスーパーには絶対無いような材料が書かれているかと思いきや、材料を煮て味付けは"トムヤンクンペーストを適量"で終わり。
これでは豆腐を買ってきてマーボー豆腐の素を使ってマーボー豆腐を作るのと大差ない。いや、マーボーは水加減とか片栗粉とかもあるから、この本のトムヤンクンの作り方の方がよほど簡単。


ウーム。


ちなみにこの本の著者は実の店舗も持っていて、そのディア.スープにも行ったことがあるが、あまりアミノ酸系調味料に頼ったというものでもなかったように覚えているが、スープストックなんかよりメニュー構成は好感が持てるだけに、頑張って欲しいものだ。
先日通りかかったが以前より少し客入りが寂しかったのは、たんなるタイミングの問題なのだろうか。
それとも関連会社の不調が影響してたりもするのか・・・。
かつての(親)関連会社クインランドは息も絶え絶えになってるかのような悲惨な株価となっているのだが、ディア.スープのHPをみると、平成18年10月づけで、新会社として株式会社ディア.スープ設立となっている。
おそらくクインランドの多角化事業の整理の一環で、最近ディア.スープは事業切離しということになったということなのだろうが、もう、ぜんぜん関係なくなってしまったのだろうか?
ベンチャー系の企業なんで色々あったとは思うが、出来る限り東條さんには料理以外のことには、心を奪われることなく平穏にやっていって欲しいものである。


ところで東條さんの本が売れてしまうと、みんな家で作れてしまって店に来なくなってしまう、という事もあるのだろうか?