『ジギースターダスト』デヴィッド・ボウイ

ジギー・スターダスト

ジギー・スターダスト

これを名盤に挙げる人は多いと思う。
グラム時代のボウイの最高傑作といえば間違いなくコレで、世間の好みと自分の好みが完璧に一致するケースである。
必ずしも名盤の絶対条件ではないが、それでも駄曲がないというのは、ひとつの重要要素だろう。
きっと、そのミュージシャンがノリにのってるからこそできることなのだ。


A面B面それぞれ一曲目の「Five Years」「Lady Stardust」が最高で、大好きなのだが、CD時代でそういう区切りがなくなってしまっている。この明確な区切りがない、というのも原作のある感覚を損なっている面はある。まあ、僅かなものだが。
そして、ラストの「Rock'n Roll Suicide」の格好よさ。美しさ。これを想うと、このCDはどんなに配給元を変え、たびたび再発されようと、ボーナストラックなど加えずに、間違いなくこの曲で終わるべきだ。その点、ここで紹介したこの版は合格。
これを聴いた10代のころ、死など恐いどころか、いつも自死に憧れ、毎日のように自分はどのように死のうかと考えていたのを思い出す。