『Hourglass』古内東子

Hourglass

Hourglass

いちど売ってまた買い直した作品。
アマゾンのレビューでは満点だが、その内容はというと、女性らしい恋心がとかそんな所を誉めているのが目立つ。
はっきり言って、このCDの歌詞世界はしょうもないものだ。小金を持ったOLの苦悩と世間的に思われているものを、古内が非常にうまくなぞっただけで、実際のOLの恋心がこんなものだとはあまり思えないのだ。
あるいは、こういうものに出会って、OLらしい恋心を知って、そのような意識がもとからあったものだと錯覚する場合はあるかもしれないけれども。
ただこんな歌詞なのに、ハマってしまうのが悲しいというか、圧倒的な音世界だ。この後古内はもっとシンプルな方向に行って、それ以降は全く聴いていないが、これだけは今もときどき聴く。
特に一曲目。片思いのアナタが選んだ人だから私も好きになれるだろうという如何にもOLらしい世間体とのバランスをとったような恋を描いてるのだが、そんな下らない歌詞を差し置いても、圧倒的なグルーヴ感や言葉のビートへの載せ方の妙で聴かせてしまう。